今、私たちは“見られる”という感覚を日常に抱きつつ生きています。街角に設置された防犯カメラ、スマホや家電に集まる私たちの行動データ、いわゆる“信用スコア”と呼ばれる評価……。目には見えない“視線”が確実に私たちの暮らしに入り込んでいます。 例えば、最近の研究では「人が監視をされていると感じるだけで、顔の向きや視線を察知する能力が変化する」という報告があります。 つまり、私たちの無意識の部分が「見られている」という前提で反応を変えてしまうのです。 もちろん、監視にはメリットもあります。犯罪の抑止、防災支援の ...