理不尽な世界で、それでもなお助ける意味
誰かのために良いことをしようとしても、
「裏があるんじゃないの?」「偽善だよ」なんて言われてしまうことがあります。
また、大きな志を持つ人ほど、小さな心の持ち主から批判されたり、
助けようとした相手から攻撃されてしまうこともあるのです。
まるで、正しいことをするほど傷ついてしまうようなこの社会。
そんな時、「もうやめようか」と心が折れそうになるのも当然です。
でも、そこで立ち止まらず、“それでもなお”人のために動くことには、深い意味があります。
それは、自分自身の魂を磨く道であり、この世界を少しでも良くするための光を灯す行為なのです。
マザー・テレサと聖書の教え
この言葉は、かのマザー・テレサが語ったとされる有名なフレーズが元になっています。
「それでもなお、善を行いなさい」
“Do good anyway.”
― マザー・テレサ(1910-1997)
聖書の中にもこうあります。
「敵を愛し、あなたを憎む者に親切にしなさい。」(ルカの福音書6:27)
また、**ハーバード大学の研究(2010年、Michael Norton)**によると、他人を助けることで脳内に幸福ホルモンである「オキシトシン」が分泌され、自分自身も癒やされるという結果が出ています。
つまり、人を助ける行為は、自分の心も満たす行為なのです。
日常にどう活かす?サラリーマンのあなたへ
たとえば、あなたが職場で後輩に手を差し伸べたとしましょう。
すると、「お節介だな」と言われたり、上司から評価されなかったり…そんなこともありますよね。
でも、そのときに思い出してほしいのです。
人のために動いたことが、あなたの価値を下げることは絶対にありません。
むしろ、見えないところで誰かが感謝してくれていたり、
「あなたの言葉で救われました」と言ってくれる日が、必ずやってくるのです。
かつてDV(家庭内暴力)の啓発活動をしていた人も、社会から冷たい目で見られました。
「売名だ」「騒ぎ立てるな」と中傷され、傷つきながらも活動を続け、
やがて2001年、日本にDV防止法が誕生するきっかけとなりました。
最初に気づいた人が、最初の光を灯すのです。
あなたがその「ひとつ目の灯り」になってもいいのです。
心ない言葉に負けないで
誰かのために動くことは、傷つくリスクを伴うかもしれません。
でも、それでもなお、人を助けてください。
その行動こそが、この世界を少しずつ癒していくのです。