“今、大変な時代だけど 何とか前向きに生きていきたい”――そんなあなたに、まず知ってほしいことがあります。願望実現のために、アファメーション(「私は〇〇だ」と唱えること)やイメージング(叶った自分を想像すること)をしても、すぐに現実に表れないのは、ごく普通のことです。
なぜなら、心(潜在意識)が「今の状態を守ろう」と働くため、新しい習慣や思い込みを取り入れても、それが現実に反映されるには“時間差”があるからです。
例えば、ある研究では、アファメーションを行ったグループは、その後の行動(例えば運動量)や思考の傾向が変わったという結果が出ています。
このように、「即効で変わる」と信じて期待しすぎると、変化が見えない時に「もう無理だ」と挫けてしまいやすいのです。

なぜ時間差が生まれるのか――潜在意識の話
私たちの心には、自分でも気づかない「潜在意識」があります。そこには「今まで通りで安全」というプログラムが入っていて、新しい思考や行動を受け入れるには、少し時間がかかるのです。
たとえば、「私は自分に価値がある」と唱え続けても、最初は「そんなこと本当かな?」という疑いや抵抗が出るかもしれません。
でも、研究では、アファメーションを行った人は、脳の自己処理・評価に関わる領域に変化が認められ、行動にもプラスの変化が出たという報告があります。
また、最新の研究でも、「価値/強み/人間関係」といった資源を呼び起こす自己アファメーションが、心の回復力や自己肯定感を高めるという結果が出ています。
つまり、新しいことを始めた時は「変化の芽生え」がまず内側で起きて、それがやがて外側(行動・環境)にも現れてくるのです。だから「すぐに結果が出ない=失敗」ではなく、「種を蒔いて、芽が出るまで育てていく」時間だと捉えましょう。

焦り・不安は願いの妨げに――だからこそ“信頼”を育てる
目に見える変化がなかなか出ないと、「本当に叶うのかな…」と不安になったり、「どうせ自分には無理だ」と諦めたくなったりしますよね。ですが、その“焦燥感”や“心配”こそ、潜在意識にとっては最大の「敵」です。なぜかというと、不安な気持ちを強く抱えると、潜在意識はそれを「現実として受け入れやすく」してしまうからです。
では、どうすればいいか?その答えは「いまは見えなくても、必ずやってくる」と自分自身に言い聞かせ、心をリラックスさせること。
そして、毎日少しずつアファメーションやイメージングを“継続”することで、潜在意識にポジティブな変化の波を起こし続けましょう。行動量は少なくても構いません。「昨日よりちょっとだけ前に出た」が積み重なれば、大きな変化になります。例えば、「朝5分だけ、願いが叶った自分の姿をイメージする」「紙に“私は価値ある人間だ”と書く」。こうした小さな“種まき”を続けていくのです。
さらに、小さな“成功体験”を意識的に拾い上げることも大切。初めて言葉に出してみた、イメージできた、疑いの声が少し減った…そんな“前進”を自分で認めてあげてください。これが“自信の芽”になります。

まとめ
変化は雨後の竹のように一気には伸びないものです。目の前に芽がなくても、しっかり根っこを張っていると信じ、毎日少しずつ養っていきましょう。