心の奥にある「行動スイッチ」
私たちの心には、「顕在意識」と「潜在意識」という2つの層があります。
頭で考えていること(顕在意識)はわずか5%ほど。残りの95%は、無意識のうちに働いている潜在意識だといわれます。
心理学者のバルグ博士(ニューヨーク大学)は、潜在意識が人の行動の多くを決めていると述べています。たとえば「朝起きてスマホを見る」などの習慣も、意識していなくても体が勝手に動くのは、潜在意識の力によるものです。

潜在意識は「行動しなければいけない状況」を作る
たとえば「会社に縛られず、自分の力で生きたい」という願いを持っていても、現実の不安があると、人はなかなか動けません。
でも、潜在意識はその“願い”をちゃんと覚えていて、ある日、行動せざるを得ない状況を引き寄せます。
私の知人もそうでした。
長年会社に勤めながら副業を学んでいたのですが、行動に移せずにいました。ところが、ある日突然、会社の経営が悪化し、希望退職の話が出たのです。最初はショックでしたが、冷静に考えると「これは潜在意識が与えてくれたチャンスだ」と気づいたと言います。
行動できない自分を動かすために、潜在意識は“きっかけ”をつくることがあるのです。

一見「悪い出来事」がチャンスに変わる
心理学者のキャロル・ドゥエック教授(スタンフォード大学)は、「失敗や挫折を“成長の機会”と捉える人ほど、成功する確率が高い」と述べています。
つまり、嫌な出来事が起こったときこそ、それは“行動のサイン”。
潜在意識があなたの成長のために、あえて苦い経験を用意してくれているのです。
私自身も、仕事で行き詰まり、何もかもうまくいかない時期がありました。
でも、振り返るとその時期こそが、人生を方向転換する「転機」になっていました。
願いを手放さずに、信じて待つ
いまの日本経済や社会情勢を見れば、不安になるのも当然です。
けれども、「どうせ無理」と諦めてしまうと、潜在意識のエネルギーは止まってしまいます。
逆に、「きっと何とかなる」「今は準備の時期」と思い続けるだけで、脳はその未来を現実にするために動き出します。
脳科学の研究でも、ポジティブな自己暗示が行動意欲を高めることがわかっています。
潜在意識はあなたの味方
たとえ今、動けない自分を責めていても大丈夫です。
あなたの心の奥では、未来へ進む準備が進んでいます。
「願いを持ち続ける」
それだけで、潜在意識は最適なタイミングであなたを行動へと導いてくれます。