現代の私たちは、かつてないほど多くの“誘惑”に囲まれています。
スマホ、SNS、動画、ゲーム、ネットニュース──どれも楽しく、刺激的です。
しかし、心理学者バリー・シュワルツ博士が言うように、「選択肢が多すぎる社会」は、人を自由にするどころか“迷い”と“後悔”を増やす傾向があります。
「楽しい」は、脳のご褒美システム
行動経済学では、人が快楽を求めるのは自然なことだとされています。
特に、スマホやSNSは“ドーパミン”という脳内物質を放出させる設計になっており、通知音や「いいね!」の数が小さな報酬として私たちを引き込みます。
アメリカ・スタンフォード大学の研究(2022年)によると、SNSを頻繁に使う人ほど集中力が低下しやすく、自己管理能力が下がる傾向があるそうです。
まるで、頭の中に“見えないリモコン”があり、誰かにボタンを押されているようなものです。
「あと少しだけ」が人生を奪う
「あと5分だけ…」そう思って動画を見ていたら、1時間経っていた──そんな経験、ありませんか?
これは心理学でいう「現在バイアス」という現象です。
人は“今の快楽”を優先して、“未来の利益”を後回しにしてしまうのです。
この仕組みを理解しておかないと、知らぬ間に「他人が設計した時間」を生きてしまいます。
ある調査(LINEリサーチ 2023年)では、日本の大人がスマホを見る平均時間は1日約3時間半。
1年で計算すると、なんと約50日分の人生をスマホに費やしていることになります。
もしこの時間を“学び”や“創作”に使ったら…人生の景色はきっと変わるはずです。

いきなり全部やめなくていい
とはいえ、誘惑をすべて断ち切るのは非現実的です。
心理学者B.F.スキナーは「人間は報酬で動く生き物だ」と言いました。
快楽を完全に断つと、心にストレスが溜まり、逆に反動が強くなります。
だからこそ大切なのは、“一つだけ減らす”こと。
例えば──
・テレビを見る時間を1時間減らす
・ゲームをする日は週3回までにする
・SNSの通知を全部オフにする
小さな習慣の変化でも、脳の回路は確実に変わります。
心理学で「小さな勝利の法則」と呼ばれるように、小さな成功体験の積み重ねが人を変えていくのです。
奪われた時間を「未来への投資」に変える
減らした時間を、そのまま「学び」に使いましょう。
たとえば読書や、YouTubeの“学び系チャンネル”を視聴するのも良いです。
オックスフォード大学の調査(2021年)では、1日15分の読書を習慣にした人は、自己肯定感と幸福度が有意に高かったと報告されています。
つまり、「時間の使い方を変える」ことこそ、最も確実な自己投資なのです。

学びが「自己肯定感」を育てる
学び続けると、少しずつ“自分を信じる力”が育ちます。
心理学者キャロル・ドゥエック博士の「成長マインドセット理論」によると、
「できない」ではなく「まだできていない」と考える人は、困難に強く、幸福度も高い傾向があるといいます。
つまり、誘惑を減らすことは“我慢”ではなく、“自分を大切にする行為”なのです。
人生とは、時間の使い方そのもの。
SNSもゲームも悪ではありません。
けれど、それらに「人生を支配される」ほど夢中になってしまったら、もったいない。
あなたの時間は、あなたの未来をつくるための神聖な資源です。
今日から1つ、時間を取り戻しましょう。
それが、あなたの新しい人生の始まりです。