私たちはつい、
「もっとお金があったら…」
「時間が足りない…」
「自分には才能がない…」
――こんな風に、“ないもの”に意識が向いてしまいがちです。でも心理学では、この習慣こそが私たちの世界を狭くしてしまう大きな原因だと教えています。
人の心は“否定形”を理解できない
例えば心理学の実験で、有名なカタチの問いがあります。
「赤いクマを想像しないでください。」
するとどうでしょう?
頭の中に、赤いクマが浮かんでしまいませんか?
これが、心が“否定形”を理解できない証拠です。
行動経済学でも、損失回避という考え方があります。「失いたくない」と思うほど、それが心に強く残る現象です。
つまり、「ない」と考えるほど、心は“ない状態”を探し続けてしまうのです。

ないもの探し”のくせが世界をつくる
もしあなたが
「自分には起業するお金もスキルも人脈もない」
と思っていると、心はその証拠ばかりを見つけにいきます。
哲学者ヴィトゲンシュタインはこう言いました。
「語る世界が限られている者は、思考もまた限られる。」
自分の言葉が、心の世界をつくっている——
これは単なる比喩ではなく、私たちが日々感じている現実です。
“あるもの”に意識を向けると世界が変わる
では、どうやって“ないもの”のループから抜け出すのでしょうか?
答えはシンプルです:
“あるもの”に目を向ける習慣をつけること。
例えば、あなたが
「起業したいけど何もない」と感じていたとしましょう。
でも少し視点を変えるだけで、こんな“あるもの”が見えてきます:
- 好きなこと(例:料理、絵、話すこと)
- 続けている小さな行動(例:毎朝の散歩、読書)
- 身の回りの人や体験(例:家族の支え、昔の趣味)
行動経済学でいう“フレーミング効果”――見方を変えるだけで選択が変わるという考え方があります。
同じ現実でも、見方を変えるだけで未来は違って見えるのです。

小さな“ある”が道を開く
ある主婦の例があります。
彼女はかつて「特別なスキルなんてない」と感じていました。
でも、「毎日作る料理が家族に喜ばれていた」という“あるもの”に気づいた瞬間、彼女の世界は変わりました。
手作りレシピをSNSでシェアし始めたら、共感する人が増え、ついには小さな料理教室を開くまでに至ったのです。
このように、“あるもの”に意識を向けることで、あなたの世界は光を帯びていきます。
今日の一歩は、「ない」を手放して、「ある」を見つけること。
その小さな変化が、未来への扉をそっと開いてくれます。
あなたはもう、“ないもの”だけを見ている存在ではありません。
あなたの持つ“あるもの”を、世界は待っています。