「お金持ちになりたい」
この言葉自体は、決して悪いものではありません。
生きていく以上、お金は必要ですし、不安を減らしてくれる力もあります。
でも、ここで一つだけ、大事な問いがあります。
「お金を手に入れたら、どう生きたいのか?」
この質問に、すぐ答えられる人は意外と少ないのです。
なぜ人は「とりあえずお金が欲しい」と思ってしまうのか
心理学では、人は「不安を避けたい生き物」だと言われます。
将来が見えないとき、人はとりあえず安心材料を集めようとします。
お金は、その代表例です。
SNSでもよく見かけますよね。
「貯金が○○万円になった」「資産が増えた」という投稿。
でも、行動経済学では、これを現状維持バイアスと呼びます。
「増やすこと」自体が目的になり、本来の幸せや満足を考えなくなる状態です。
お金が増えても、なぜか不安が消えない。
それは「使い道」が決まっていないからです。

目的のないお金は、なぜ消えていくのか
お金は手段であって、目的ではありません。
哲学者アリストテレスは、人の幸せは
「どれだけ持っているか」ではなく
「どう生きているか」で決まると言いました。
目的がないと、人は判断できません。
・使っていいのか
・貯めるべきなのか
・挑戦に回すべきなのか
基準がないと、流されるままに使い、後悔し、また不安になる。
これを社会学では「消費社会のループ」と呼びます。
仮に1億円あったら、あなたはどうする?
少し想像してみてください。
もし1億円あったら──
どこに住み、
どんな一日を過ごし、
誰と時間を使いますか?
家を買う?
旅をする?
仕事をやめる?
それとも、誰かを助ける?
細部まで思い描ける人ほど、
実は「今」からブレにくくなります。
目標が具体的になると、
「本当に必要なお金」が見えてくるからです。

「なんとなく欲しい」では、お金は残らない
「高級車が欲しい」
「ブランド物が欲しい」
これ自体が悪いわけではありません。
ただし、それが他人との比較から生まれているなら要注意です。
社会心理学では、これを社会的比較と呼びます。
人は無意識に、他人基準で欲望を作ってしまうのです。
この状態では、満足は長く続きません。
なぜなら、上には上が必ずいるから。
お金の正体は「価値の交換券」
お金は魔法ではありません。
ただの紙や数字です。
本質は、価値と価値を交換する道具。
・誰かを喜ばせた
・役に立った
・問題を解決した
その結果として、お金が循環します。
だから
「どんな価値を出したいのか」
ここが決まると、お金の流れも変わります。
まずは「お金がなくてもできること」から
実は、大切なことの多くは、お金がなくても始められます。
・学ぶこと
・体を整えること
・人に親切にすること
・言葉を磨くこと
これらは、人生の土台です。
土台が整っていないままお金だけ増えると、
逆に不安は大きくなります。

お金は、人生を照らす「ライト」
お金はゴールではありません。
人生を照らすライトのようなものです。
どこを照らすかを決めるのは、あなた自身。
「どう生きたいか」
その問いから、すべてが始まります。
焦らなくて大丈夫です。
迷いながらでいい。
あなたが考え始めたその瞬間から、
もう人生は、少しずつ動き出しています。